HokuoGameCat

北欧でゲームのお仕事

圧倒的に美しく切ない『GRIS(グリス)』の世界に優しく溺れてゆきたい/Nomada studio

明けましておめでとうございます!今年はこのゲームからスタートです。

 

今回ご紹介するのは北欧のゲームではなく、スペイン出身のアーティストと開発者から生まれたゲームです。

f:id:HokuoGameCat:20190107180008j:plain

色彩が美しい

ゲームのタイトル『GRIS(グリス)』はデンマーク語/スウェーデン語で「豚」という意味なので、最初に聞いたときに「?」ってなったのですが、スペイン語だと「灰色」っていう意味なのですね。すみません。

 

 

ストーリーは声を失った少女が、再生を求めて世界を進んでゆく物語です。パズルと軽い戦いの要素がありますが、美しい世界を眺めながら探索しているうちにパズルが解ける自然な感じにステージがデザインされているのには脱帽しました。

f:id:HokuoGameCat:20190107180014j:plain

このシーン大好き!

 

また多くのレビューにあるように、色彩が豊かで「赤色」を見てみても様々な「赤色」が使われています。

f:id:HokuoGameCat:20190107180018j:plain

赤い大地

 

不思議だけど、可愛い生き物のようなものも登場します。

f:id:HokuoGameCat:20190107180023j:plain

この不思議な生き物

 

 

生命を感じさせてくれる植物たちの描かれ方。むしろ植物たちの力強さ、美しさもこのゲームのストーリーの重要な部分なのかもしれません。

f:id:HokuoGameCat:20190107180033j:plain

色彩の繊細さ

 

木々の動き、水の動きがこれまでみたことのないリズムと形で息をするようにデザインされています。まるで血管のような木の幹や枝、それに呼応するような葉っぱの動き、「この世界に溺れてゆきたい」とふと思ってしまうようなシーンがいくつもあります。

f:id:HokuoGameCat:20190107180050j:plain

木々の動きにうっとり

 

直接的に戦うシーンはありません。なので傷ついたり死んだりすることはないので「やり直し」のようなリセット感はゲームの中ではありません。本当に一つの壮大な美しい流れるように絵本を読み進めていく感覚です。

f:id:HokuoGameCat:20190107180059j:plain

ボス?

 

数回、黒い何かに威嚇されることはありますが、それに勇気を持って立ち向かう姿勢が描かれています。この黒いもの。一体何なのでしょうか?自分の心の中の恐怖心とか何かなのかな?とか色々考えさせられますが、押し付ける感じのストーリーは一切ありません。

f:id:HokuoGameCat:20190107180055j:plain

ボス?

 

私の一番好きなプレイシーンはこれです!橋の先端に佇む少女。彼女はなぜこの世界に1人なのか?何を求めて旅をしているのか?胸がぎゅっとする感じがして、しばらく私はこの崩れそうな橋の先端に立っていました。

f:id:HokuoGameCat:20190107180043j:plain

このシーン

 

ストーリーが進むにつれ、色彩の華やかさが増えて行きます。少女ができることも少しづつ増えて行きます。そんな少しづつ世界の色彩ラインと少女の成長ラインが、緩やかなグラデーションのように変化してくのをずっと見ていたい。そんな気持ちにさえなります。

f:id:HokuoGameCat:20190107180106j:plain

今のPCの壁紙

 

 

f:id:HokuoGameCat:20190107180111j:plain

宇宙

 

日本ではNintendo SwitchとSteamにてプレイすることができます。私としてはSwitchでヘッドフォンをつけてのプレイがおすすめです。ある程度、自分とモニターの距離が近くないと見落としてしまうデザインがたくさんあるかもしれません。

 



開発スタジオはこちら

 

nomada.studio

 

音楽も透明感があって素晴らしいので、ぜひヘッドフォンでお楽しみください。

 

 

そうだ!今年もゲームをしよう!