明けましておめでとうございます!今年はこのゲームからスタートです。
今回ご紹介するのは北欧のゲームではなく、スペイン出身のアーティストと開発者から生まれたゲームです。
ゲームのタイトル『GRIS(グリス)』はデンマーク語/スウェーデン語で「豚」という意味なので、最初に聞いたときに「?」ってなったのですが、スペイン語だと「灰色」っていう意味なのですね。すみません。
ストーリーは声を失った少女が、再生を求めて世界を進んでゆく物語です。パズルと軽い戦いの要素がありますが、美しい世界を眺めながら探索しているうちにパズルが解ける自然な感じにステージがデザインされているのには脱帽しました。
また多くのレビューにあるように、色彩が豊かで「赤色」を見てみても様々な「赤色」が使われています。
不思議だけど、可愛い生き物のようなものも登場します。
生命を感じさせてくれる植物たちの描かれ方。むしろ植物たちの力強さ、美しさもこのゲームのストーリーの重要な部分なのかもしれません。
木々の動き、水の動きがこれまでみたことのないリズムと形で息をするようにデザインされています。まるで血管のような木の幹や枝、それに呼応するような葉っぱの動き、「この世界に溺れてゆきたい」とふと思ってしまうようなシーンがいくつもあります。
直接的に戦うシーンはありません。なので傷ついたり死んだりすることはないので「やり直し」のようなリセット感はゲームの中ではありません。本当に一つの壮大な美しい流れるように絵本を読み進めていく感覚です。
数回、黒い何かに威嚇されることはありますが、それに勇気を持って立ち向かう姿勢が描かれています。この黒いもの。一体何なのでしょうか?自分の心の中の恐怖心とか何かなのかな?とか色々考えさせられますが、押し付ける感じのストーリーは一切ありません。
私の一番好きなプレイシーンはこれです!橋の先端に佇む少女。彼女はなぜこの世界に1人なのか?何を求めて旅をしているのか?胸がぎゅっとする感じがして、しばらく私はこの崩れそうな橋の先端に立っていました。
ストーリーが進むにつれ、色彩の華やかさが増えて行きます。少女ができることも少しづつ増えて行きます。そんな少しづつ世界の色彩ラインと少女の成長ラインが、緩やかなグラデーションのように変化してくのをずっと見ていたい。そんな気持ちにさえなります。
日本ではNintendo SwitchとSteamにてプレイすることができます。私としてはSwitchでヘッドフォンをつけてのプレイがおすすめです。ある程度、自分とモニターの距離が近くないと見落としてしまうデザインがたくさんあるかもしれません。
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音楽も透明感があって素晴らしいので、ぜひヘッドフォンでお楽しみください。
そうだ!今年もゲームをしよう!