私の北欧放浪癖は凄まじく、フィンランドのヘルシンキに2年、デンマークのコペンハーゲンに2年、スウェーデンのマルメに現在8ヶ月目でございます。
日本から見ると山陰地方に属する都道府県に対して「全部暗いんでしょ?w」とか言う割にどこの都道府県が山陰地方に当たるかわからない人がいるくらいの割合で、北欧は暗くて寒いところだと思っている人が存在します。
ということで、北欧(ここではデンマーク・スウェーデン・フィンランド・ノルウェーとする)をご紹介!
1、どれくらい寒いの?
「北欧」というエリアネームなだけに、寒いと思ってる人も多いと思います。年間平均気温を見てみましょう!
コペンハーゲン(デンマーク首都):年間平均最高気温21℃、最低気温ー3℃
ストックホルム(スウェーデン首都):年間平均最高気温22℃、最低気温ー5℃
ヘルシンキ(フィンランド首都):年間平均最高気温21℃、最低気温ー10℃
オスロ(ノルウェー首都):年間平均最高気温22℃、最低気温−7℃
参考:札幌(日本北部):年間平均最高気温26℃、最低気温ー7℃
2、どれくらい暗いの?
冬は日照時間が短いので、そのイメージが強いせいかずっと暗いと思っている人が多そうなので、年間平均日照時間を見ていきましょう。
コペンハーゲン(デンマーク首都):最短1月1時間、最長7月8時間
ストックホルム(スウェーデン首都):最短1月2時間、最長6月12時間
ヘルシンキ(フィンランド首都):最短1月1時間、最長6月9.5時間
参考:札幌(日本):最短1月3時間、最長6月7時間
Sunshine & Daylight Hours in Helsinki, Finland Sunlight, Cloud & Day length
3、自殺する人が多いんでしょ?
「幸福度も高いけど自殺率も高いって聞いた」と他人の幸福を否定したい人のために、WHOの人口10万人中の自殺率(2015)のデータをみてみましょう
デンマーク:12.3
スウェーデン:15.4
フィンランド:16.3
ノルウェー:10.9
日本:19.7
WHO | Suicide rates per (100 000 population)
4、優秀な人しか移住できないんでしょ?
優秀かどうかの基準は不明なんですが、もし優秀=収入、資産が沢山あるという定義であれば、所得税や法人税、消費税が超かかる北欧にはわざわざ来ないでしょう。私だったら、超資産があったらタックス・ヘイブン(租税回避地) に行きますよ、モナコとかリヒテンシュタインとか行きたいわ!ということで、北欧諸国で非EU国籍者が就労ビザがとれる最低年収を見てみましょう。1/12/2018現時点での為替
デンマーク:750万円/年(DKK 417,793)
スウェーデン:213万円/年(SEK156,000)
フィンランド:190万円/年(14268€)
ノルウェー:536万円/年(NOK 386,700)
スウェーデンやフィンランドは近年スタートアップに力を入れているので、自分で会社を作って自分を雇用できる「セルフエンプロイメントビザ」の環境があります。なので、スウェーデンで会社立ち上げて、仕事は日本から受注しながら生活することも可能です。自分で会社を作るのが面倒なら、スウェーデンの知人の会社に雇用してもらい、日本から受注した仕事の報酬をそのスウェーデンの会社経由で所得として処理すれば、就労ビザが取れます。なので別に移住すること自体はそんなに大変じゃないと思います。注:雇用される会社の状況は弁護士さんをいれて手続き諸々確認してください。
Work permit requirements - Swedish Migration Agency
http://www.migri.fi/working_in_finland/an_employee_and_work
Pay and working conditions in Norway - UDI
5、ブルーカードは有効?
アメリカでいうグリーンカードに対抗するものとして作られたブルーカード。EUブルーカードは、非EU国民の就労&居住許可書で、国によっては永住権に近しい権利が、また国によっては永住権を申請できる期間が早くなる魔法のカードです。申請は国により異なるっぽいのですが、ドイツだと技術職で年収533万円(39624€)を超えていれば申請し2年で取得できるようです。ドイツに住んでいる友人は結構取得している人が多いです。
デンマーク:ブルーカード非採用
スウェーデン:ブルーカード採用
フィンランド:ブルーカード採用
ノルウェー:ブルーカード非採用
6、言語の壁は?
日本人にとっての最大の恐怖は言語の壁かもしれません。私の経験上、北欧諸国はITの仕事は英語で十分ですが、営業職や長く住むとなると現地の言葉が必須です。家族を持つことを考えるなら学んでおいた方が賢明です。
デンマーク:デンマーク語(インド・ヨーロッパ語族 ゲルマン語派のノルド諸語 北ゲルマン語群 東ノルド語)
スウェーデン:スウェーデン語(インド・ヨーロッパ語族 ゲルマン語派のノルド諸語 北ゲルマン語群 東ノルド語)
フィンランド:フィンランド語(ウラル語族フィン・ウゴル語派のフィン・ペルム諸語フィン・ラップ諸語 属すバルト・フィン諸語)
ノルウェー:ノルウェー語(インド・ヨーロッパ語族 ゲルマン語派 北ゲルマン語群)
7、日本から遠いんでしょ?
ちなみに成田からフィンランドのヘルシンキ、デンマークのコペンハーゲンまでは飛行機で10時間前後です。成田からニューヨークが12時間かかるので、それよりは近いんじゃないでしょうか?地理が強くない人のために丸を大きくしておきましたので、各立地をどうぞご覧ください。
「立地が悪い」という話で行くと、ご覧の通りコペンハーゲンは北欧でも最も欧州に近くドイツも電車で行けるほど。日本のみなさんが大好きなロンドンやパリも飛行機で1時間半〜2時間でいけます。
8、ご飯がまずいんでしょ?
いや、ミシュランが絶対な美味しさの定義だとは思いませんが、デンマークのコペンハーゲンは食への意識が高く、普通に外食してても美味しいです。スウェーデンのマルメはファラフェル天国です。
ミシュランガイド2017によると
デンマーク:★★★1店舗、★★2店舗、★22店舗
スウェーデン:★★3店舗、★20店舗
フィンランド:★4店舗
ノルウェー:★★★1店舗、★2店舗
9、税金高いんでしょ
消費税や所得税は日本と比べると高いです。しかしながら、失業保険や病院や教育費などのソーシャルセキュリティの面から見ると日本よりも安心して生活できます。
ということで、私は、コペンハーゲンの街並みがとても好きなので、コペンハーゲンから電車で20分のスウェーデンへ引っ越しました!今のところスウェーデンの移民政策が一番北欧の中でも柔軟だと思います。また難民も多く受け入れようとしている政府の姿勢にも尊敬できるので!(問題もそれなりにたくさんありますが)
ご近所の方、一緒にゲームしましょう!
連絡ください!
2021年7月28日追記
スウェーデンに住み始めて3年目でアパートメントを購入した話はこちら!