「広告がゲーム内容と違う。」といったような釣り広告が巷では横行しているとのことですが、そんなあなたに、デンマークのゲームスタジオ、Tactile Games(タクタイルゲームス)が産んだゲーム『Lily's Garden(リリィズガーデン) 』の動画広告の視聴をお勧めしたいー!
ちなみに、ゲームの広告には種類がいくつかあるので、今回は、Facebook/Instagramの動画広告、Google Adsの動画広告、モバイルゲーム内のインタースティシャルの動画広告の話をします。
まず、ゲームの動画広告にはだいたい大きく分けて4種類の動画広告があります。
1、シネマティック動画
これはゲーム内のストーリーをシネマティックにしたものですね。とても魅力的です。動画広告には10秒から15秒のものを使うことが多いです。
2、実際のゲームプレイ動画
これは実際のゲーム内のゲームプレイを見せる動画です。
3、インフルエンサー動画
インフルエンサーやインスタグラマーがこれめっちゃ面白いよ!みたいな感じでプレイしてるのを動画広告として使っているやつです。
4、ユーザー投稿型動画
これは実際に、ユーザーがプレイしているのを使用する感じのものです。ピアノマスターとか、リズム系、音楽アプリなんかがこの手の広告を多く出しています。
そして今回紹介したいのは、『Lily's Garden(リリィズガーデン) 』の動画広告。シネマティック動画なんだけど、ゲーム内のストーリーに沿っていて、むしろこの15秒の動画によって、ゲームのストーリーがより深みを増していく。なんとFacebookでもバズりにバズりまくっている!
このゲームは、都会で働くリリィという独身女性が、結構ついてない感じの生活を送っているところに、大好きだったおばあちゃまが他界したというニュースの追い討ち。しかしおばあちゃまはリリィに土地を相続してくれた。その土地をリノベーションしていくという、ガーデンスケープ的なゲーム(ゲームプレイ自体はマッチ3パズルではなく、マッチブラスト)です。
ちょっと髪が薄くなっているヒゲのおっさんを使役して家をリノベーションするガーデンスケープ、ホームスケープとは違い、主人公のリリィが女性なのも共感できるし、不幸な感じが頑張って欲しいと思えるし、男運にもあまり恵まれてない姿に私は結構リリィ推せる感じです。
そんな中で、超バズってた15秒動画広告がこちら!何かのサイズを話してる会。
なんだよ、何のサイズだよ!!って感じですよね。ちなみに、金髪の男性は元彼で、黒髪の男性は隣人です。
最近バズったのはこちら。洗濯機がしまらないので、上に乗って蓋を閉めたはいいけど?
ちょっと待ってー、 4秒?4秒なの?そして、リリィの顔ー!
『Lily's Garden 』の広告をまとめたアカウントは2万サブスクライバーもいます。ちゃんと「Lily's Garden Ads(広告)」と広告であることを表記してるとこもめちゃくちゃ良いです。
www.youtube.com
Facebookは85万フォロワー超え、ということで、デンマークのコペンハーゲンにあるTactile Gamesでは、スタジオの社内の雰囲気もリリィを使用してPRしています。
動画広告で描かれている内容は実際のストーリーから大きく外れていないので虚偽でも誇張でもない、むしろ、おそらく私たちがゲームをプレイしていない時もリリィはこういう感じで日常生活しているんだろうなぁと、あたかもゲーム中のリリィが私たちと同じように日常を過ごしている気さえ起こるのです。(コペンハーゲンに行ったら、会えそうな気さえしてきた!)
この15秒の動画広告を作るために、ストーリーボードやらかなりの時間がかかっているかと思います。が、十分な費用対効果はあるようです。
人によっては不快感を覚えるというコメントもあるようですが、「は?不快に思うのはあなたがそういう不快なことを想像してるからでしょ?」みたいな応援コメントもめちゃあってかなりアンチがいるからこそロイヤルファンが生まれるみたいなエコシステムも最高です。
マーケティングに費用を捻出できないゲームスタジオの皆さん、女の子のおっぱいを広告に使うといっぱいインストールは取れるかもしれませんが、リテンションが続かないので、F2Pゲームとしては、むしろそれは全く意味がないかと。少し違った視点から広告クリエイティブを見直してみるのもいい時期かもしれませんね。
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『Lily's Garden 』は日本語版があるかどうかは、海外からは確認できてません。が一応リンク貼っておきます。Gooogle Playで4.7の評価、iOSで4.8の評価はかなり高い無料パズルゲームになってます。すごいな。
久しぶりにマーケティング担当者みたいな投稿でした!