今回はちょっとゲームの話ではありません。ちょっとした南スウェーデンのスタートアップのお話です。
前回オランダのゲームパブリッシャーにリモートで仕事していることを書きました。
リモートワークで働いているとオンライン上でリアルタイムでチームでやりとりしているとはいえ、ちょっと寂しくなることがあります。例えば
ランチの時のたわいもない世間話がしたい
ちょっとした天気の話とか、昨日、お腹が痛くなった話とかしたい
スウェーデン語、ちょっと話してみたい
などなど、人間ってコミュニケーションが必要な動物なんですね。
ということで、スウェーデンの地元のスタートアップがマーケティング職を募集していたので、応募してみたら採用されてこの夏2ヶ月間インターンをしてきました。そんな話をNDAに触れない範囲で書いていこうと思います。
南スウェーデン・マルメで、スタートアップといえばここ、Minc(ミンク)でございます。
Mincは2002年に設立されたヨーロッパで一番のスタートアップ、起業者を育てることを目標にした非営利のアクセラレータープログラムです。ドットコムバブルの後に生まれたんですね!
www.minc.se
スタートアップはこのアクセラレータープログラムに参加することで、オフィスを間借りでき、スタートアップの先輩方のアドバイスを受けられたり、投資家のネットワークや高くて雇えない弁護士先生のサポート割引、メディアアプローチなどの結構スタートアップに必要なネットワークをここ一箇所で築くことができるようになっています。
併設のカフェテリアのランチは99KRと日本円だと1000円を超えているのでスタートアップの懐に優しいか?というとそうでないかもです。
このカフェテリアまでは外部の人でも誰でも入れるようになっているのですが、ここからオフィスエリアに入るにはセキュリティタグが必要です。
こんな明るい昼間なのに、ランチスペースはいつもキャンドルが灯されています。癒されるからかな?
意外にもランチ持参の人も多く、ランチどきはこの電子レンジフル稼働です。
1日最低3杯はコーヒー飲んでましたね。完全にカフェイン中毒でした。
オフィスエリアの壁には、Mincを卒業した先輩方のパネルがかけてあり、楽しそうな感じが伝わって来ます。自由で楽しい感じがありますよね。
階段の踊り場にもなぜか椅子とテーブルがあって、なんだか北欧感あります。
ワンフロアに恐らく5−7社の会社が入っています。みんなドアを開けて仕事をしているので、ちょっとコーヒーを汲みに行くがてら挨拶したり喋ってみたりと、スタートアップ同士の雑談の重要性も意識して作られているインキュベーションオフィスです。
基本インキュベーションオフィスは白とオレンジが貴重色でとってもエナジェティックな感じです。
私はこの一角で働いていました。アドレスフリーなテーブルで日によってぼちぼち座る場所を変えるという感じです。アドレスフリーなのはいいのですが、モニターを持ってこれなかったので仕事の効率はめちゃくちゃ悪かったです。(今更言い訳)
超アドレスフリーな感じ。ちなみに北欧のオフィスの多くは自然光の中で働く傾向があるのか、全体的にちょっと暗めの照明です。日本のように蛍光灯が燦々と輝くみたいなのはこのオフィスではありませんでした。銀行とかだと違うかもなのですが。
今回はこのスウェーデン発ライドシェアアプリのデジタルマーケティングを担当しました。スウェーデン語ができないのに、デジタルマーケィングができるのか?という話ですが、マーケティングツールや結果のデータなんかは全て英語と数字で出るので問題はなかったです。広告のクリエイティブ担当者はスウェーデン語ネイティブの人だったので、2人3脚でキャンペーンを行いました。良い経験でした。
さて、この会社に参加して「寂しい問題」が解消されたのかと言いますと、ぶっちゃけ解消されました!
でもそれと同時に、やっぱりリモートワークの自由性の高さって自分にあってるなぁということを再認識しました。
東京時代はなんの疑いもなく毎朝オフィスに行く生活をしていたけれど、海外でリモートワークを始めてから、やはり自分のリズムで仕事ができる、モチベーションが自分でコントロールできることって自分にとって最高で、それを知った上でオフィス通いをしてみることで、やっぱり自分にとってリモートワークは最高だったんだ!と再認識した感じであります。
なんていうんでしょうね、モンブランが好きなのに、ショートケーキに手を出して、やっぱり自分はモンブランが好き!って再認識する感じに似てますね。
話がそれましたが、南スウェーデンは外から来た私から見ても良いスタートアップのエコシステムがあると感じます。これは前回書いたゲーム開発環境が良いというのにも通じているのですが、やはり個々人の成功よりも「みんなで助け合おうよ!その方がみんなにとっていいじゃない?」みたいなマルメを包括する州のローカルビジネスに対するサポートの姿勢が表れているんだと思います。誰かを蹴落としてまで上に上がろうとするようなガラスの仮面的なシーンは、きっとここではないでしょうね。
自分の本当にやりたい事と南スウェーデンをよく知るきっかけになったと思います!
小学生の作文以下の感想しかありませんが、現場からは以上です!
*2ヶ月間全くアニメも見れなかったし、ゲームできなかったので、今日から缶詰になります。