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北欧でゲームのお仕事

北欧はインテリアがオシャレ。スウェーデンは人に優しく、デンマーク人は世界一幸福、フィンランドの教育は世界一で、ノルウェーはコーヒーが美味しい。神か?

ツイッターで「フランスの人。神か。」と言うポストが流れてきた。そのポストはこちら。

 

 

まぁ私のフランス人の友人はゲームパブリッシャーに勤めていて、ゲーム系のTシャツを40枚以上コレクションしてて、カンファレンスなどの出張が多く、家庭崩壊の危機に陥ってると聞いているけど、恐らくそれはかなり例外な人なのかもしれない。

 

 

さてさて、フィンランドヘルシンキに2年、デンマークコペンハーゲンに2年、スウェーデンの今年マルメに3年目になる私なので、ちょっとこのポストの北欧版を見てみたいという衝動に駆られた。そう、魔が差した。

 

 

 

 

 

ということで北欧の書籍を楽天ブックスで調べてみた。まずは”北欧”と検索ボックスで検索。検索結果の5−7ページまでで、語学系と子ども向け絵本、ガイドブック、ニッチな専門書(重工業・エネルギー系など)を外したものを見ていきたい。

 

 

一括りにされる北欧

 

そう、北欧は大体一括りにされがちである。スウェーデンデンマークフィンランドノルウェーは住んでいる人から見れば完全に違う国ではあるが、日本から見ると大体一緒に見える。これは東京人が見た山陰地方が大体一緒に見えるのと同じ現象で、鳥取、島根、山口県の北部、兵庫、京都の北部が大体一緒に見えてしまうと言う現象に似ている。もしくは「スウェーデン」などの国名から始まると手に取る読者数の母数が減るので「北欧」と言う大カテゴリの雰囲気で書籍のタイトルと表紙をデザインし、ある程度の「北欧好き系」な読者をターゲットしてる感もある。それに加え、そもそも1カ国だけではコンテンツとして足りない、と言うケースも多々存在すると個人的には思っている。

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「北欧」と言う見出しがタイトルに付いている書籍には、「インテリアデザイン系」「北欧雑貨」系、「自然な生活」みたいなキーワードの本が多い。Hygge(ヒュッゲ)はデンマーク語だし、Fika(フィーカ)はスウェーデン語なので、じゃあフィンランドの人がHyggeやFikaをしているかというと多分していなくて、恐らくKalsarikännit(カルサリカンニット)”自宅で一人で下着姿でお酒を飲んで酔っ払っている”かもしれない。

 

ただ、オープンサンドイッチと焚き火(冬)はもしかしたらどこの北欧諸国に行っても見られる可能性はかなり高いことをお伝えしておきたい。

 

 

それでは各国の名前で書籍を検索してみよう。

 

スウェーデン

では「スウェーデン」のみで検索してみる。書籍のタイトルを見ると「保育」が素晴らしい「子どもに優しい」「自分を大切にする」「男女平等」「貧困がなく」て「IKEA」があるというなんとも理想郷のような国だ。

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黄色と青は国旗の色

 

デンマーク

国連調査による幸福度世界ランキングで2013年に1位になったことで注目されたデンマーク。書籍を見る限り、デンマーク人は「世界一幸福」で「初任給でイスを買う」人たちでデンマークには「格差」と「貧困」がなく「こども」と「高齢者」へ手厚い保護しいステムがある。と言ったような感じ。

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フィンランド

フィンランドOECD経済協力開発機構)の生徒の学習到達度調査(PISA)世界ランキングが高いことでその教育メソッドが注目されている。フィンランドの「教育は世界一」で「フィンランドメソッド」が存在し「幸せな子育て」が行われている国で、フィンランド人は「午後4時に仕事が終え」、「イクメン」で「子どもを叱らない」素晴らしい国であるようだ。

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ノルウェー

ノルウェーは、「コーヒー」が美味しくて、「女性が強い」、「図書館が充実」していて、「毛糸玉」に魅力がある国なようだ。ノルウェーという単語のみで検索結果に出てくる本は他の北欧に比べて極端に少ない。少ないのはこれから掘り甲斐があるという意味だと捉えておこう。

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みなさん、お分りいただけただろうか?

 

「フランスの人。神か。」のツイートほどなんのひねりもない結果になってしまった。もっとステレオタイプ的な書籍が出てくるかと思いきや、結構真面目な書籍がメインでこのエントリーにどうやってオチをつけていいかわからなくなった。

 

 

とはいえ、「北欧」という縛りで見ると「家具」や「シンプルな暮らし」というのが日本側で響いているようである。とはいえ、資本主義バンバンの東京渦中で福祉国家のような「シンプルな暮らし」的な心の余裕を持つことは個人的見解から言って結構不可能に近い。しかも北欧家具は何気に値段が高い。

 

 

 

だがしかし、人々は他人の青い芝生を夢見ずにはいられない。

 

 

 

そんな中、今回検索した中で一番私の心に響いたタイトルの書籍はこちら。

 

 

『埼玉で叶える北欧暮らし』

 

 

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かなりキャッチーである。そう、きっと埼玉でなら叶えられる。思い描いた”北欧的”な暮らしが。

 

 

思い描く”北欧的”な暮らしが、23%以上の消費税、50%の所得税、それに加え高い酒税を払わなくても実現できる。さらに、埼玉なら冬もそこまで暗くないし、寒くないし、öとかäとかåとかæとかøとかの難しい音を習得しなくてもいい。

 

 

 

 

そうか「埼玉。神か。」