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北欧でゲームのお仕事

君の情熱は燃えているか?お絵描き出世ゲーム『Passpartout(パスパルトゥー)』/ Flamebait Games

絵を描くのが好きなあなたにも、苦手なあなたにも、そして絵を描くことに行き詰まってしまった、そんなあなたに紹介したいこのゲーム『Passpartout(パスパルトゥー)』

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前回紹介したノルディックゲーム2018にて

 

💎ベスト・ファン・フォー・エブリワン

 

を受賞したゲームなんですが

 

 

やっとこさ全レベルをクリアできたのでレビューを書いていきたい思います!

 

 

はじめに言っておきますが、絵を描くのが得意でも、得意じゃなくても十分にこのゲームは楽しめます。年齢も性別も関係ありません。タブレットがなくてもあっても楽しめます。私はMacBook Airトラックパッドだけで書いてます。マウスでもいいでしょう。要するに何でも大丈夫です。

 

 

ーあなたは画家。そう絵を描く人ですね。街の道端のガレージで黙々と絵を描いています。一つも濁りのない真っ白なキャンバスと、配色パレットと筆の太さが調節できる機能が現れます。

 

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この画面を見ると、Windows95のペイントの記憶が呼び起こされます。

 

 

ーその昔、まだ私が小学生だった頃、クラスで流行っていた「たまごっち」が入手できなくて悔しい思いをしながら過ごす日々がありました。ようやく品薄状態が解除され、京都の田舎でも手に入るようになった頃、期待に胸を膨らませながら実際に遊んでみると「あれ?面白くない」と。

 

 

 あの卵型のデバイスの中で、お菓子の家のようなポップでメルヘンなゲームが繰り広げられていることを子ども心ながらに妄想しすぎたせいで実物を見て落胆してしまった私は、おもむろに母親のPCのスイッチを入れペイントを開き、無我夢中で「私の理想のたまごっち」というタイトルの絵を数時間もかけてゴロゴロするマウスで描き上げたのです。

 

 

その絵を見た母親がえらく感動して、その絵をカラーでプリントアウトして、ラミネート加工してくれました。それが恐らく私が絵を描き始めるきっかけになった出来事だったのですが・・・・

 

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そんな、自分のお絵描きの原点を思い起こさせてくれるこのキャンバス配置とパレット!

 

 

そしてもう一つの特徴として「消しゴム」機能がない!というこの本格的な画家モード。デジタルカメラが普及する中、フィルムカメラの良さがまた見直されるような、この感覚。きちんと計算して色を重ねていく行為は、意外にも想定外の状況を生み出したりしてくれることもあるのです。

 

 

まずは一作品目。タイトル名は『La 双子』。タイトルの頭に『La〜』をつけるとフランス革命っぽい響きになりアートな感じがグッと出ます。(嘘です、出ません)

 

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『La 双子』が売れたので、『La 花』と『La シヴァ』を描いてみました。『La シヴァ』は速攻で売れたのですが、『La 花』はいつまで経っても全然売れません。

 

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道端を行き交う人が、絵を見てコメントを残していきます。

 

結構辛辣なコメントをくれる人が居て、私のチキンなハートが「や、やめて痛っ・・痛いよー!」とズキンズキンします。でもたまに開き直って「君の為に描いてるんじゃないよ」みたいな心の浮き沈みもリアルに体験できます。

 

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でも中には私のアートを理解して買ってくれる人がいるので、売れた時の感動は何とも言えません。pixivで初めて自分が投稿した絵に良い評価がついた!みたいな気持ちですね。

 

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売れると調子に乗って色々描き始めます。『La ゴジラ』を描いてみました。一つ前に売れた絵がポップで丸い感じだったので、それを踏襲してからのゴジラです。これも速攻で売れました。

 

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人はなんだか「こういう傾向の絵が売れる」と脳が認識すると、新しいスタイルの絵に挑戦するのを辞めて、似たような絵を描きつづけてしまうという習性があるのでしょうか?それとも私が単にビジネスマインドすぎるせいなのでしょうか?と言うことは、私はクリエイターに向いてないんじゃないのか?ゲーム作ってていいのか?あわわわわ・・・とか単に絵を描くゲームなのに、自分の人生すら考え直す瞬間がめちゃくちゃありました。

 

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わたし、このままでいいんかな?

 

そして絵が売れなくても、請求される生活費。「まぁ家賃はいいとして、売れないのにワインなんか飲むなよ!」って思うんですが、まぁ飲んじゃいますよね。そりゃ。

 

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絵を描き続けて行くうちに、色んな事が起こります。

 

そして、道端のガレージの画家生活から、こんな立派なアトリエに移るまでに至ります。筆の種類なんかも増えて細かな絵が描けるようになると、なぜか無性に偉大な過去の作家の作品を描きたい気分になってきます。で、描いてみると「オリジナルで描いてるの??」とか言ってくるお客が出てきます。「もしや贋作ってバレた!?ふぁー!」ってびっくりする自体が発生したので、どう言う状況下であってもトレースや盗作はダメって事ですね。ダメ、絶対!

 

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じゃあ、バスキアとか結構最近のコンテンポラリー系の絵の方向を目指してみようと思って描いた作品がこちら『La ジャングル』。好評で高く売れました。

 

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このアトリエ生活でも色々あり、ここを乗り越えて出世をして行くと、まさか想定外の立地のアトリエで想定外のお客さんが発生していきます。どんどんお客さんの評価も厳しくなっていき、胸を締め付けられながらも、ただひたすらに絵を描き続ける自分の姿はまさに頂上を目指して歩き続ける登山のような感覚です(注:ゲームです)

 

 

ゲームから少し休憩をとって街を歩くと、やはり目に止まるのは街の壁に描かれたアートやグラフィティ。そして家に帰ってまた絵を描きたくなってしまう。『Passpartout』は、そんなクリエイティブすぎるゲームなのです。

 

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うちの近くのアパートに描かれた壁画


さぁ、あなたのその手で、その心で、あなたの情熱をこの白いキャンバスに思いっきりぶつけてよ!

 

 

 

現在はSteamで英語版が出ています。かなりテキストが少なめのゲームなので、英語力がそんなに高くなかったとしても十分に楽しめますが、やはり重要な部分もあるので、現在ゲームスタジオFlamebait Gamesに日本語翻訳や今後の展開の有無を問い合わせています。わかり次第追記していきます!

 

 現在のバージョンはSteamからDLできます

Flamebait Games | Small experimental games.



かがやけ!君のクリエイティブライフ!