HokuoGameCat

北欧でゲームのお仕事

ゲームカンファレンスで話す為にパブリックスピーチのコーチに指導してもらった話

英語は人並みに話せるつもりなんですが、毎日英語で仕事しているし、それでも大勢の前で英語でスピーチするってなると全く別物なんですよね。スピーチだからね、ピーチじゃないからね。


ということでカンファレンスで登壇して話してきました。

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全身黒い服で行ったから、ステージと一体化してしまった。

これまでは、通訳とかでステージに上がることはあったのですが、自分で話すのは今回が初めて、そして英語でプレゼンするのも今回が初めてでした。

 

私は特に米国や英国に留学していたわけでもないし、ましてや帰国子女でもなんでもない。大学4回生の時にインドに行って「やばいこれ英語喋らないと死ヌ!」と思って初めて英語必死に覚えたレベルで、その後、北欧に来て7年仕事しているレベルです。

 

 

あと、もともと超あがり症の幼少期で、音楽の時間一人づつリコーダーを音楽の先生のピアノに合わせて吹くテストシーンで、みんなの目線が自分に集中しているのに気づいて緊張しすぎて空気が吐けなくて、リコーダーの音がならなかったのをまだトラウマに思っているくらいのあがり症でした。

 

ただ

 

 

そろそろ、

 

 

適当な英語とあがり症を克服したい!

 

 

 

と思っていたので、自分に喝を入れてこのカンファレンスの話を受けて、克服への道を歩もうと思ったのです!

 

 

もう30歳半ばなのに、よく思い切ったと思う。自分でも。

 

 

ということで、30歳半ばなので、自分ではどうすることも出来ないので

 

 

キャリア指導兼パブリックスピーチの先生に8回レッスンをお願いすることになりました。

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https://www.linkedin.com/in/alisacouchman/

色々探していた結果、UbisoftでキャリアコーチをしていたらしくUbisoft系列のゲームスタジオの友達に紹介してもらいました。

 

かっちりしたコースはなく、1回目にゴール設定とモチベーション設定とかして、8回目にそこに到達するためにどうするか?を話し合うめちゃくちゃフレキシブルなコーチングスタイルでした。

 

初回で

意志薄弱なんで、宿題とかやってこなかったら怒ってください。スパルタでお願いしますっ!」

 

って伝えたからか、毎回かなりのスパルタでびっくりしましたw

 

 

で、今回コーチに言われた事で記憶に残っていることを下記に残しておきたいと思います。

 

英語コンプレックスは誰にでもある。でもあなたは日本語も話すし、英語も話せる、スウェーデン語も話そうとしている。そこらへんにいる英語だけを話せる人よりもずっと言語に対する能力は高いはず、そこまで思い悩む必要はない。
ジャパングリッシュ(日本語訛りの英語)は別に恥ずかしいことではない。特に日本市場の事を話すんだとしたら、聞き手はスピーカーが日本から来た人だって思えることで、すんなり聴きやすい姿勢ができることもある。
欧米ゲーム業界のカンファレンスは欧米人で男性が多い?そうね、女性のスピーカーはまだまだ少ないかも。でもあなたは日本から来て、3つ以上の言語を話してしかもまだ業界ではマイノリティな女性というとても優秀な立場にいるという事を、いつも後ろのポケットに入れておいて。(=口に出して言わないでね)
カンファレンスの聞き手は基本的にすっごい受け手で話を聞こうとしてるから、プレゼ資料や会話は数字を使うといい。あと何かに比較して何%とか。
ステージ上で腕を組んだり、手をポケットに入れてはいけない。
観客席に向かって、3点を決めて、それをゆっくり目で追うように話すと、観客は自分たちに話しかけてくれているんだなと思う。実際はスピーカーはステージのライトが強すぎて、観客席に座っている人は見えない。(本当だった!!!)
生まれつきスピーチが上手い人はいない。ただ生まれつき話す時に注意を引き付けるように話ができる人は存在する。
大統領も何度も何度もスピーチの練習している。オバマ大統領のスピーチを見ていると全員観客の目を見て話しているように見えるのは、練習の賜物。
大きい数字の時には大きいものを持っているようなハンドジェスチャーを。ボディランゲージは演技。日本人の会話文化から見ると、ハンドジェスチャーはオーバーリアクションに見えるかもしれないけど、観客にメッセージを伝える為の一つの技なので、別に恥ずかしがったりすることではない。
次のトピックに移行するときの「間」は大事。もし「間」がわからない場合は、ステージにおいてある水を飲むことで、この「間」を作り出せる。
もし次に話す事を忘れてしまったら、焦らない。フッと考えが飛んでしまうこともある。なのでそういう時は自分が何をすれば冷静になれるかを考える。水を飲んで時間を稼ぐのもあり、深呼吸したりするのもあり。
間違えたり、やばいって思った時に、ブワワーって血が頭に登って、汗が出て体が熱くなることがある。あれはアドレナリン。悪いことじゃない。

 

 

ということで2ヶ月に及ぶ8回の指導を終えたあと、パブリックスピーチに臨んだ私は

 

完全に勝者!

 

 

でした。

 

話すことカンペなしで全部覚えられていて、あがることもなく、噛むこともなく、水を飲むこともなく、45分間話続ける事が出来ました。

 

 

コーチの力すごい!

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やりきった

 

ちょっとかなり良くできたので、動画が残ってないのが超残念なのですが、カンファレンスに呼びたい方は連絡ください。(調子にのってる)